2019年7月7日、神々しくファイティングポーズ。
さて、栃木県日光市に到着した。
前回の桐生は充実して書きすぎたので、今回はライトに行こうと思っている。
体力や気力というものは有限だ。
前回といえば、ファイティングポーズのくだりについては読み飛ばしたという意見が散見され、あの時褒め称えたジースの気持ちにもなって欲しいという気持ちだ。
一応、けっこう褒めているので読み飛ばしたあなたは1話戻ってもう一度読んでほしい。若いあなたには有り余るほどの体力・気力があるはずだ。
さて、到着した日光東照宮。
東照宮というからには、かの徳川家康公を御祭神として祀る国内きっての神社だ。
そうだった、雨が降っていた。
基本的に、我々は天候に関する準備を特段することはない。
暑かろうと寒かろうと、雨だろうと風だろうと、体調が良かろうと二日酔いだろうと、関税がかかろうが不景気だろうが、本気のファイティングポーズにはいついかなる時も大きな支障はないからだ。
だが、向かって左側を歩く谷口くんの差す傘を見て欲しい。
右側を歩く松井くんが適当にコンビニで仕入れたビニール傘を差していることに対し、あからさまに小ぶりな折り畳み傘を差している。しかもカラーは天才色・紫色だ。
皆が傘を買いに立ち寄ったコンビニで「おれ傘あるから、ええわ」と、さらりとホットコーヒーだけを購入する彼の余念のなさをあらためて痛感することになった。
足元に映る革靴にも、きっと防水スプレーがすでにコーティングされていたのであろう。
なるほど、とにかく彼の準備は入念ない。
さて、今日はもうそんなに文字数は使いたくない。
なんか、たぶん広かったけど、はしょった気がする。
こっちとかあそことかいけそうだけど、もうここで撮ればいいよね、みたいな感じだった気がする。
素晴らしい鳥居だ。
真正面から見るこの画角の日光東照宮にはあらためて迫力を感じる。
日本の家屋の、特に伝統的な建造物には「反り屋根」と「むくり屋根」という対極の性質を持ったものがあり、武家をルーツとする建造物の多くは力強さを感じる「反り屋根」が採用されていることが特徴である。
写真越しに見ても、肩をいからせた筋骨隆々の武士を彷彿とさせる、迫力ある佇まいである。
(ちなみに「むくり屋根」は京都を中心とする公家ルーツの建造物に多く見られる)
そんな荘厳たる日光東照宮。国内外の観光客が次々と往来する中で我々は雨の中でも準備を始める。
右サイドを張るサッカー部出身の福井氏は、足場の確認に入念だ。
そう、特戦隊のフォーメーションにおいても、本田圭佑の言う通り準備が全てなのだ。
これ、こうやってサラサラ写真載せて書いてるけどね、実際現場では「あいつら何お揃いのTシャツ着て、三脚セットし出して何なん?」という雰囲気があからさまに出ます。閉場後の桐生の時はほんと人いなかったからよかったわ。
旅の恥かき捨て、という言葉はありますが、そんなことよりも僕たちは、立つ鳥跡を濁さず、という言葉を大切にしています。
そして我々は、今日もファイティングポーズを決める。
振り返ろう。
ジースを中心に、それぞれが基本的なクオリティを保っている。だが、中央のギニューがひどい。
気が急いているのか、前のめりなのか、バランスだ。間違いなく問題なのは、下半身の安定感だ。
かの金本氏も、阪神に移籍してからのバッティングは特に腰の回転を最も大切にしていたという。(金本知憲氏 落合博満氏から「そこを分かってりゃいい」と認められた打撃理論とは?)
下半身の足腰の安定感というのは個人のポーズだけでなく、フォーメーション全てに影響する。
2日目の午前中でこうも崩れるのか。表情だけが空回りしている。
見ざる、言わざる、聞かざる。
愛らしい猿たちに見守られつつ、いや、社会人たるもの言われなくても自分自身で気づかなければならない。そんな自戒を胸に、ほろ苦い課題を残す2日目のスタートとなった。
次なる目的地は、ある意味徳川つながり、茨城県水戸市へと我々は向かう…
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